注文住宅での家づくりにおいて、もっとも気になるのはやはり費用についてではないでしょうか。
ここでは注文住宅の費用面について紹介していきましょう。
家づくりのコストはトータルで考える
注文住宅の費用といっても、 一概には「いくらかかる」とは言い切れません。
当然、それは家を建てる条件によってピンキリだからです。
たとえば、建物をできるだけ安くすませようとしても、その条件にあうような土地は地価が高い傾向にあります。そのため地代・建築費のトータルでコストを換算すると、必ずしも安く家を建てられるというわけではありません。
土地と建物やその他の諸費用も含め、総合的な費用感をもっておくことが大切です。
しかし、家の価格はさまざまな条件に左右されるということは、そのポイントポイントを押さえることによってコスト感をつかむことができますし、結果的にトータルコストを抑えることにもつながります。
では、家づくりの費用にかかわってくる条件について見てみましょう。
【土地の大きさ】
土地は大きいほうがいいわけではありません。土地が大きいと外構や作庭などに費用がかかってしまうほか、ムダな土地取得税・固定資産税を払うことにもなります。
反対に小さすぎると建物に制約できて複雑な設計となり、建築費が増えることに。しいては、建物に対する比率が大きすぎず、小さすぎず、という面積がベストです。
【階数】
もっとも費用が安く建てられるのは2階建て、といわれています。平屋のほうが安あがりに思えますが、実は床面積に対して屋根や基礎の面積の比率が高くなり、割高に。
3階建て以上だと建物重量を支える必要があることから、地盤改良の必要がでてくることも。
【建物】
建物のカタチは四角、かつ正方形であればあるほど建築費を安く抑えることが可能。
なぜなら、外壁の容量が同じであれば、非正方形よりも正方形のほうが壁の中の面積値が高くなります。床面積が同じなら、外壁の量がいちばん少なくてすむのが正方形というわけです。
【向き】
前面道路で南向きの土地であれば、相場よりも高くなります。
【前面道路】
前面道路の幅が狭いと、建物が道路斜線制限の影響で削減されて複雑なカタチとなり、コスト増に。つまり、一定以上の幅のある前面道路であれば建築コストを抑制できます。
坪単価と本体価格
注文住宅のパンフレットや資料などを見てみると、「坪単価(本体価格)」「坪単価(※ただし本体価格)」などの表記を目にします。
しかし、この数字で実際に暮らせるわけではありません。
あくまで建物本体の価格であり、電気・水道・ガスなどのライフライン、エアコン、照明、カーテン、網戸など、生活に必用な諸費用は含まれていないのです。
これらの費用は最低でも数十万円単位でかかり、おおよそ本体価格の2~3割程度を見積もっておく必要があるでしょう。
また、設計費や地盤調査費、各種手続き・申請費用なども含まれていません。
ですから、坪単価や本体価格だけにまどわされず、最終的にいくらかかるのかまでを含めて予算をたてることが求められるのです。